2020年5月23日

タンク補修箇所の塗装

なんだかんだと穴あきまくりのタンク。

コーティングの下地で錆が異常に進行し、そもそも鉄板が薄くなっていたのだろう。錆取りすればするほどピンホールが増えた。

最後の方はもうあきらめ状態で、薄付けエポキシパテでなんとかことを済ませた。半田で補修するのがセオリーかもしれないけど、このエポキシパテは結構強力で効果的だ。薄くつかえば、下手な半田よりも表面が綺麗。

養生をしっかりとして、いざ塗装。

塗料は前回記載したとおり。

この色だけを見ると、そうこんな色!と思うのだが、本物は少しキラキラ成分が入っているのと、光が当たると色合いがもっと明るくなるので、やっぱ違う色ではある。でも、タンクの裏面だし、まあ良いとする。境目のぼかし方にちょっと手間がかかったけど。要はマスキングを厳密にせずに、曖昧に色合いを変化させるということだ。近くでみるといろいろ粗があるけど、まあ、これくらいで良しとするというあきらめも必要。でも、わりと良い感じに仕上がったかな。

ついでにジムニーのテールライト付近の錆も何とかしよう。

錆がひどい。養生をしっかりとして、プラサフして黒塗装。ここだけやたら塗装が綺麗になってしまったかも。

いずれ床下は全体的に防食塗装しておかないといけないだろう。平成8年製のJA12。もう20数年選手。博多から京都を経由し、来月から金沢で私の足になる予定だ。

タッチアップ

タンク内部のコーティングをつまみ出すピックツールを当ててしまい塗装が少しはげてしまった箇所。

スプレー缶の塗料を筆にとり少しだけ乗せる感じで塗装。カムフラージュはできたかも。


2020年5月24日

エンジン組上げ

シリンダーの上面も、綺麗にしておこう。日曜日の10時。今日は天気が良くて、とてもすがすがしい。

ヤマルーブでピストン上面のカーボンもすっきりと落として良い気分。写真は撮り忘れ。

まずはロッカーケースを組みあげる。

ロッカーアームシャフト。これ、ロッカーアームの支持をしているので、負荷のかかる面は少し摩耗が進んでいるのが目視でも判別できるくらいだ。写真ではわかりにくいが、明らかにここは負荷がかかっていたところ、というのが目で見て分かる。

摩耗は微々たるモノなのでこの部品の再利用は問題ないけど、負荷のかかるところには、まだ摩耗が進んでいないところを使う。つまりこのシャフトのいちを180°回転させてつかうということ。これもネットでこのエンジンを弄っているいろんな人のマネだ。

マジックで黒丸を塗っておいた。ここが摩耗が進んでいる頂点。この部分はロッカーアームが下側から受けている荷重の支点として機能している。つまりプッシュロッドとバルブからの荷重を支えている。組上げるときにはこの黒丸が今度は上側になるようにする。こうすることで、これまでまだ摩耗が進んでいない部分に荷重を支えてもらおうということ。

 

そうこうしているうちに、宅配便がやってきて、ヘッドの到着!

今回、静岡県のUクランク様にヘッドの修理を依頼した。納期1ヶ月ということだったが、実質は2週間程度だった。プロの仕事って、やはり素人とは違うな。現物みた瞬間、これは想像以上の仕上がり。CSレベル高い笑。

 

これからは、Uクランク様から送っていただいた写真を使って紹介を。

これ新品??

ウェットブラストでもされたのかな。全体的にとても美しい状態。びっくり!

今回、吸気バルブは芯ブレ大のため再使用不可。排気バルブは変形は無かったものの交換するかどうか微妙な摩耗状態。

バルブガイドも全部新しく、バルブも全部新しくしてしまおう、ということで4本とも新品とした。懐は痛むが・・・。

メーカから新品は供給されていないので、これはW1クレージーズからの供給品。既存他車からの流用品なのかな。分からないけど、Wを維持するためにこういう部品が供給されているというのはほんと有り難い限り。しかも最近供給されるようになったとか。ラッキーだ。

W3に乗り始めてからいろんな部品をヤフオクで調達してきたが、さすがに自分のW3のバルブを新調するとはこれっぽっちも思っていなかったし、中古品の必要性も感じていなかった。シリンダーヘッドは一つ入手していたのだが、これが実はW1Sの有鉛仕様のΦ8mmバルブだった笑。よく分からず落札してた頃の品物だな笑。W3のヘッドと誰か交換してくれないかな。

 

綺麗な鋳肌とバルブガイド。

こうなると、私のW3はシリンダーヘッドは新車になったと言えよう。ほれぼれする美しさだ。

何度も言うけど、美しい笑。

カーボン全然ない。

バルブのステムシール装着状態。

W3の純正のステムシールにはこのスプリングが付いていない。まだメーカから供給されているけど。

よく使われるのは、Z1のステムシール。これにはスプリングが付いていて、今でも純正が購入できる。

でも、このシールはZ1のものでもないな。何の流用だろうか。まあ、W1クレージーズからの供給品を使っていると言うことなので、まず間違いない部品だろうと思うけど。それにしても、ブロンズのガイドの色って、カップにしてお酒を注ぎたくなるような色合いだなあと。

 

ここからは、私のガレージに戻ります。

なんと美しい排気口。

これは洗浄だけではここまでの鋳肌は出せないだろうと思うのだが。綺麗さっぱりで、サウナでも入ったような感じ。

こういうのを見ると、やはり素人はかなわないなと思う。

吸気ポートも綺麗。とっても綺麗。ありがとうございます。

さて、私の作業はこれを見ながら笑。

見なくてもできないことは無いけど、ブランクあるし、基本動作を思い出す必要もあるので。

 

定価14000円の本だけど、かなり安く中古で仕入れたもの。W1の解体整備組み立てを全てカラー写真で解説している凄い本。

今回の整備に当たっては、お金はケチらない、ということをモットーとした。

ガスケット類も純正。

このヘッドガスケット一枚買うだけで、リプロダクトのガスケットセットを買えそうな勢い。

でも良いのだ。純正使っておけば、間違いは無い、というかトラブった場合はおそらく自分の腕に問題があるということだろうから。モノのせいにしない、というのは楽器も同じ笑。

こういうガスケットも全部純正。

リプロのガスケットは薄いとよく言われるが、やはりそう。純正のガスケットは重厚感ある笑。高いもんなー。

ヘッドの組み立てにはもちろんトルクレンチを使用。

ヘッドは2kgfmで仮組、4kgfmで本締め。

ロッカーケースは2kgfmで本締め。

ヘッドを取り付ける際、42mmの一番短いボルトだけは緩み止め剤を塗布するべしと、先ほどの参考書には書いてあるのでロックタイトしておいた。また、とあるサイトでは、オイル通路の穴のところには液体ガスケットを塗布しておくとオイル漏れ防止に有効とあったので、薄く塗布しておいた。

歪みのないプッシュロッド。Uクランク様より有償で譲って頂いた。

実はWつながりの大先輩の方々から、プッシュロッドの予備を譲っても良いよというとても優しいお言葉を頂いていたので、そのお言葉に甘えようかと思ったものの、お手数をおかけするのも申し訳ないと思ったのと、Uクランク様からご提供頂けるということは歪みが無いものを手に入れられるという安心感があったので、今回購入をしたということ。

ちょうどヤフオクで売りに出されていた価格と同じくらいだったということもある笑。

 

ヘッドが乗ったら、次はロッカーケース。

出ました、スペシャルツール、串、の登場。

これ使わなくても、組めるのだが、あればとても便利。うまくいくと一発でプッシュロッドがロッカーアームの受けにスポッと収まる。今回も最初はこの串を使わずに頑張っていたのだが、なんか上手くいかないので持ち出して使ったところいとも簡単に作業完了。キックを手ですると、4本のバルブがちゃんと動くのでプッシュロッドがちゃんと収まったということだなと思いきや!かちん!と音がして左の吸気側のロッドがロッカーアームからは外れてしまった。

ここは串を使わずに、ロッカーケースとシリンダーヘッドの隙間から工具を忍ばせてプッシュロッドを動かしてうまく行った。

きちんと4本のバルブが動作すると気持ちいい。

 

手でキックペダルを押して、4本のロッカーアームが動作することを確認。

何回かやりながら、ロッカーケース取り付けボルトを手締めで締めていく。

そうこうしているうちに、上手い具合にロッカーケースが収まった。うまく行って良かった!

エンジンはなんとか完了し、キャブを取り付ける。

今回キャブを取り外した際に、ガスケットを剥がしたのだが、代わりの純正部品は発注していない。なぜながらこういう部品を持っているから。これは前に箱根Wミーティングの前夜祭で、確か雷仙人さんの提供したプレゼントで、じゃんけん大会で私が手に入れたモノだったような気がする。今回、図らずも使わせて頂くことに。懐かしいなーWミーティング。また行ければ行きたいものだ。

こうしてW3はなんとか無事に、ほぼ!?完成した。

ガソリンを注入し、キックすると、なんと2回目に起動した。すごい。やはり圧縮がきちんと出ているからかな。びっくりした。

 

今日はこれでおしまい。できれば金沢に行くまでに車検取れれば良いのだが。ちょっとスケジュールを練ってみよう。

自宅の前で一応、記念撮影。W3に新鮮なガソリンを供給してくれたのは、手前のCB125JX。もう古いガソリンは使わない!

 

Uクランク様からの請求書。

まあ、それなりのお値段にはなったけど、単価そのものは妥当なもの。4本ともバルブ新調、ガイド新調、となるとこれくらいにはなるだろう。サービスで同封されていたのは、左右のインテーク連結ホース。カチカチになっていたので取り外して送ったところ、こういうプレゼントをしてくれた。CSレベルで言うところの、驚きと感動のレベル。Uクランク様、なかなか粋なことやらはりますな笑。

またお世話になる、という事態には遭遇したくないけど、もしまたエンジン関係でお願いするときは頼りになりそう。

 

後は、しっかりとこのヘッドに仕事をしてもらえるよう、W3を放置しないこと。これが最大の教訓だ。

2020年5月27日

実は24日の時点で、W1Eには火が入った。しかもチョークなしのキック2発で。これにはびっくり。いとも簡単にエンジンがかかりアイドリングも安定していたが、が、が、エンジン左側から白煙が。ん?まさか排気漏れ?シリンダヘッドガスケット吹き抜け?そんなん最悪やん。とおそるおそる付近をのぞき込むと、どうもオイルが熱されて白煙だしているのは間違いないが、排気漏れでは無いし、エンジンふかしても勢いよく白煙が吐き出されるわけではなく、白煙の量が増えるだけ。だから、ロッカーケースを載せるときにエンジンオイルが垂れてしまったかと。でも、よく分からないじまいで作業は終了してた。

そして、仕事が一段落した今日、改めてシリンダ周りのオイルを拭き取り火を入れると、これがなんと良い感じ。白煙は全く出ないし、エンジン音もとても良い。

 

ヘッド周りからのオイル漏れも見当たらないし、良いんじゃない!

パイロットを調整し、700~800rpmでアイドリングが安定するように。

シリンダ-ヘッドから発する音も、なんか心なしか静かな感じがする。思い込みかな。スムースに各部が動いている印象だ。

 

てな具合でしばらくアイドリング音を楽しんでいたら、通りかかったスクータが止まり、こちらを見ている。あー、この人もW3とか興味あるのかなと思っていたら、近づいてきてヘルメットを脱ぐと、なんと、学生時代に一緒にアルバイトをしていた先輩!一緒に鈴鹿サーキットも走りに行った方。近所に住んでいることは知っていたけど、こんなところで会うとはびっくり。しばし昔話やらバイク話やらで盛りあがる。アルバイトとは学習塾の講師。そのときの生徒が実はその方の今の仕事の取引先だとか。あの頃は我々は20代前半、生徒は14、15歳。そのときのこれくらいの歳の差は大きかったけど、今の我々の歳では誤差みたいなもの。

ぜひ落ち着いたら一杯やりましょうということでLINE交換。

びっくりしたな、W3の調整は家の近くではうるさいと家族から苦情がくるのでこの踏切近くまで来ているのだが、それがこのような旧知の方との再会を果たすことになるとは。W3さすが笑。

 

さて、W3の車検。実は明後日の29日金曜日に予約済。自賠責は24ヶ月残っているので、継続車検手数料だけ改めて払えば良い。なんとか合格して欲しいものだ。6月に入ると私は金沢勤務。平日に車検取るために京都に戻ってくることができるのかどうか。なので、ここはひとつ合格して、6月のどこかの土日に京都から金沢に陸送したいと考えている。神様、お願い。さすがにもうバルブスティックは無いだろうけど、また急にウィンカーが付かなくなるとか、メインヒューズが断線するとか、W3を手に入れて最初に受検した時のようなトラブルが起きないことを祈るばかりだ。

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