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糸魚川散策

出張で糸魚川へ。

お昼休みに近場を散策してみた。糸魚川と言えば日本で唯一、翡翠の採れる場所。白馬連峰から日本海に注ぐ姫川で原石が採れるとか。日本海の河口の海岸線にも転がっているらしい。そんな翡翠の原石が駅前通りに据え置かれている。

手前側はすぐ糸魚川駅。この先はすぐ日本海。この道、ひすいロードと名付けられている。かつては賑わった駅前通なんだろうけど、今は見ての通りほんと閑散。閉店していたり、空き店舗だったり。フィリピンバーManilaってのもあった。もちろんその痕跡しか残っていないけど。これでは商店街とは言えないな。寂しい感じ。

その一角にはこんな建物が。昔はこんなホーロー製の看板が田舎に行くと結構な数あった。カクイ綿、とか笑。ここはそれをあえて集めた壁面なのか、あるいは昔からの広告塔だったのか。

ひすいロードの先っぽの国道8号線を地下道でくぐってたどり着いた展望台。

180度見渡す限り日本海。左側は能登半島の先っぽが遠くに見える。右側には佐渡島が見えるはずだが今日は少し見えない。

それにしても風がきつい。ここは冬には相当厳しい環境だろう。案内看板を見ると、国道8号線への波しぶきを防ぐために、海岸線から100数十メートルのころまで海底に消波ブロックが沈められているらしい。道理でそのあたりまで海の色が違うのだ。前から不思議に思っていた。海岸に近いエリアだけがエメラルドグリーンだから。なるほど、そういうことか。

さて、数少ない開いているお店でお昼ご飯(ぶりカマ定食!)を頂き、駅へ戻る。

この駅、すごいことになっている。プチ鉄道博物館だ。地域の運営エリアだから財源は税金とか寄付金かな?

 

左側のディーゼルカーは大糸線でかつて走っていたキハ52。DMH17という国鉄で大量に使われたエンジンを2台搭載した勾配線区用の気動車だ。昭和の雰囲気満載だ。私も高校生時代こういうのに乗ってあちこち旅していたなと。

右は北陸新幹線が開業するまで大阪と札幌を結んでいたトワイライトエクスプレスの現物台模型。室内も模擬して上手い具合に作られている。

その展示車両の横の部屋にはこんな巨大なジオラマが。Nゲージだ。すごいことになっている!

30分500円で据え付けのコントローラーを使って自分で運転することもできるみたい。

さらにその横にはプラレールの巨大なジオラマが。この駅すごい。自分のプラレール車両を持参して走らせることもできるとか。

お客さんはほとんどいないけど・・・私と同じような出張族が2名程度笑。

かつてこのあたりを走っていた列車のサボ(行き先標)やら何やら。私は実習をこのあたりでもやっていたので駅名にはとても馴染みがある。そういえば糸魚川駅での泊まり勤務もあったなと思い出す。24歳の頃だ。

 

SLのヘッドライトのレンズなんてのもある。右下の丸いの。糸魚川にはかつて機関区があって鉄道の要衝だったのだ。この街は鉄道にとても愛着があるのだろう。こんな駅の使われ方しているのあまり見たこと無い。機関区の跡地には新幹線ができてかつての面影は既にないけども、それをこのような形で残していこうという地元の熱意に圧倒された。鉄道ってのはそれだけ地域に愛されているんだなと。

 

あまりに人が少ないので寂しいけど、地域の貴重な財産、思い出、憩いの場として長く親しまれる場所になることを願うばかりだ。